年末に読んでいる本

f0044846_18455429.jpgPARISの中心部、シテ島に「シェイクスピア&カンパニー」という書店がある。
初めてフランスを訪れた2000年10月。その書店がまだオープン前でシャッターが下ろされているのにも関わらず、ノスタルジックさというか、趣きに心が奪われ、撮った一枚がある。

そのすぐ2ヶ月後、クリスマスの時にもPARISを再び訪れたときにも、やっぱりこの書店に足が向いた。なにか惹かれるものがあった。ネコの写真を片手に、外国語の古い書籍がならぶ店内にそーっと入っていくと、ハンサムな顔立ちで眼鏡をかけたお兄さんが優しく微笑んでいた。2ヶ月前に撮ったネコと外観の写真を見せて「私は日本で写真家を目指しています。2ヶ月前に生まれて初めての海外旅行でPARISを訪れたんだけど、気に入ったのでまたPARISにやってきました」とつたない英語で話しかけた。

眼鏡のお兄さんは、優しそうな眼差しで私の写真を受け取ってくれた。
「おお、これはうちのキティだよ。かわいいね。ありがとう。」と。

眼鏡のお兄さんは「今日はクリスマスだけど、ホットワインでも飲んでいくかい?」と誘ってくれたが、当時大学4年生の私は、ホットワインなるものがよくわからず、薄汚れた店内でご馳走になるのもなんだか悪い気がして、「写真を届けに来ただけなので帰ります」とそそくさと帰ってしまったのだ。

f0044846_18482653.jpg「シェークスピア&カンパニー書店の優しき日々」という本がある。
カナダ人の新聞記者が、実際にこの書店に住み着いていた話だ。
本屋の別の顔は、貧しい作家や詩人たちに食事とベッドを提供する避難所であるらしい。なんともPARISらしい素敵な話だ。

この本を読みながら、この店の別の顔を知った今、あの時ホットワインを頂いて、もっと仲良くなっておけば良かったなぁと思う。今なら間違いなくずうずうしくお邪魔するんだけどな(笑)
by monchicamera | 2010-12-30 18:44 |
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