女川町 江島(えのしま)

イギリスからやってきたマイクさん。
2泊3日で女川町を満喫しました(マイクさんが女川へ来るきっかけは前の投稿で書いた通り)。

2日目は、女川町の離島である「江島(えのしま)」を訪ねた。巡航船「しまなぎ」に乗って30分。私も生まれて初めて訪れた。ひとことで言うと「ファンタスティックな島」である。まるで海外旅行に来たような、ワクワクする感覚がこの島にはあった。

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江島は外洋に囲まれていて、地図上で見ても分かる通り、ぽつんと点在する島である。近郊の無人島も含め、ウミネコの繁殖地としても有名で、島が近づくとウミネコがわーっと船を囲み、私たちを歓迎してくれているかのようだった。

船を降りると、船着き場で(そこは海外でいうところの「広場」の役目も果たしている)島の人々が、春が旬であるワカメの作業をしていた。昔ながらの手作業で、葉の部分と茎の部分に分けたり、大釜で茹でたり、また男性たちは採ってきたばかりのワカメを船から上げたりしていた。

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津波被害を逃れた23世帯(巡航船のおじさんに聞いた数字なので不確定)が、今も島で暮らしている。水道が復旧したのは震災から1年が経過してからだったそうだ。郵便局があった高さの家は残念ながら土台だけになってしまっていた。そこよりも高い場所に位置する神社やお寺は無事だったようだ。おおよその津波の高さが推測できたが、実際の被害はどれほどだったのか正確にはわからない。重機などを運ぶにしても離島であるから、震災からの復旧はとても困難だっただろうと推測する。

だが2年経ったこの時期に、ワカメ作業に精を出す江島の人々の営みにとても感激した。昔から続く「島らしい暮らし」がそこにずっと存在しているのだと感じた。
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江島は崖にへばりつくように経っている家々を階段が結んでいる面白い地形である。階段を辿るとどこかの家にたどり着き、右へ進んだかと思えば、合流し、左側の家に到着する。まるで迷路のような通りであるが、どの道を通っても港へ出るようになっている。そこが面白い。島の隅々を歩いてもざっと2時間くらいの小さな島である。80歳を超えたおばあちゃんの足腰が丈夫なのも、この地形のおかげといえる。

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この光景は、英国人のマイクさんの目にはどう映ったのだろうか。
ワカメ作業をしているある女性が英語で話しかけてきた。彼女は息子さんがスイス留学をしていて、4ヶ月前に息子さんとイングランドを訪ね、車でぐるっと旅行をしたそうである。思いがけない英国人の訪問をとても歓迎してくれた。

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マイクさんにとっては、日本の田舎を見ることも稀だろうし、一人では訪れることは難しかっただろう。瓦屋根の建築を美しいと感じ、旬のワカメ作業を見学したりと、貴重な体験になったであろう。

女川港へ戻ってくると、前日に案内してくれた女川町観光協会の遠藤琢磨さんが港で迎えてくれた。こうした女川流のおもてなしに、マイクさんはとても喜んでくれた。
by monchicamera | 2013-04-16 18:33 | 311とその後
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