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llanca リャンサ

翌日カダケスとは別のビーチに行ってみた。リャンサというさらに北の町。
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残念ながら、カダケスのようなハッとする恋心は抱けなかった。なにしろ、駅からビーチまで2kmはあっただろうか?駅にはタクシー広場もなく、市バスもない。気温34℃の灼熱の中を歩くしかないんだ。やれやれ。

駅に集っていたマダムたちに聞いてみると、「歩いて行げっから、行ってみらい!海はものすご〜くキレイだから。あんだ若いんだから歩ぐのは大したごどでねーべ」と、カタルーニャ語で言われた(私にとっては理解不能なカタルーニャ語だが、この時ばかりはこう聞こえた)

そして、歩き出す。時刻は12:30pm。太陽がつらい。運動靴を履かずにビーチサンダルで来たことを後悔した。
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途中で、濡れたままの水着姿の家族連れとすれ違ってほっとした。ビーチがあるという確信が持てたからだ。

ビーチに辿り着くと、そこには昨日カダケスで見たような青い海が広がっていた。砂浜はなく、小さい石ころのビーチだった。
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家族連れが多く、昨日の町よりも圧倒的にフランス語が飛び交っていた。さすが国境から直ぐなだけある。スペイン語(カスティーリャ語、標準語)も多いから、海のないマドリード近郊からバカンスに来るスペイン人も多いのだろう。

隣は、私と同年代のママ(おっぱいだけ丸出し)と、三歳の子供と、そのおばあちゃん(ビキニ着用)が楽しそうに遊んでいた。

私もその子供さんと一緒に遊んだ。最初はそのママのおっぱいが気になったが、自然と「これは日本の温泉みたいなもんなんだな」と理解できた。

逆をいえば、外国人からすると、温泉や銭湯という限られたスペースにすっぽんぽんで多数が入浴する方が、驚きの光景かもしれない。

少なくともビーチでは、ショーツを履いているし、背中や首に水着の痕をつけなくないだけなんだろう。私もビキニの紐を外して、寝転んだ。

日本ではお風呂のことを「裸の付き合い」と呼ぶが、ビーチでも同じであろう。"仲間"になってこそ、このビーチで泳ぐ権利があるような気がする。誰の目も気にせず、誰も気にしてはいけない、そんな暗黙のルールがある(だからカメラを向けなかった)。

スペインのビーチは開放的で自由だが、自由というのは共通のルールがあってこその自由なのであるんだなぁと感じた。

おまけに、もう一つのやれやれを言うと、この町の飲食店はピザテリアしかない。ビーチ前のほとんどが観光客向けでフランス語でメニューが貼ってある。なのにピザ。

路地を入って、駅に向かう途中の食堂でようやくありつけた、味の薄いサーモン焼き。6ユーロと両親的な値段だった。突き出しのオリーブの塩気が絶妙だった。
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by monchicamera | 2013-08-02 20:48 |
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