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一年の締めくくりに

この一年は激動の年になりました。のんびりとスタートした2011年の正月。いつでも帰れるから…と思って実家には帰りませんでした。3月17日に帰る予定を組んでいました。それが前の週に巨大地震が起こったのでした。

今年。失ったものは両親と生まれ育った家でした。だけど得たものの方が多く、喜びの一年となりました。このブログやツイッターなどで、たくさんの出会いがあり、みなさんの励ましを頂き、そして入学式をきっかけに、どんどん世界へ羽ばたくチャンスを与えていただきました。あの日以来「写真家として生きて行く」と両親に誓ったことが、自分の中でも大きかったのだと思います。生きていく方向性を33歳にして決めたことが人生の転機でした。

「こんな年だったのに喜びだなんて…」と思う方もいるかもしれません。親がダメだったと分かった日、人生のどん底を味わった気分でした。だから、それに比べれば少々の辛いことは屁でもありません。小さな喜びや楽しさが重なって、どんどんそれが大きくなって、結果的に「良かったね」と言えれば人生良いものだなぁ〜と感じられるのです。

私自身、未だに津波の夢でうなされたり、逃げなかった親に対して叫んだりする夢を見ます。自分が考え過ぎるあまりにそういう夢を見るのだと思います。朝起きたとき嫌だなぁ〜と思う事もあります。福島原発や政治や国に対しても明日が見えない状況でイヤになる時もあります。私自身、もともとプラス思考の人間ではありません。だけど負の言葉を発する人に対し、仲間は寄ってくるでしょうか?

悲しむことと偲ぶことは違います。両親のことも、津波で亡くなった方に対しても今も毎日悔やむ気持ちでいっぱいです。まだ喪に服している方、精神的に前に進めない方も多いと思います。心の問題は人によって様々です。これは時間が解決するので、自分のできるスピードでかまわないと思います。ただ明るい方を見つめ、一日一回でいいからニコっと笑って欲しいと思います。笑顔の人のまわりには、たくさんの幸せが訪れるはず。そう信じています。

2011年、お世話になりました。お疲れさまでした。ありがとうございました。
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by monchicamera | 2011-12-31 13:00 | 311とその後

大津漁港 バトゥ・ノエル 

北茨城市大津漁港で開催されているバトゥ・ノエルが始まりました。

22日の準備、試験点灯の様子がYouTubeで見れます。旦那が撮影・編集しました。


この港では311の津波で6名の方が亡くなりました。
漁港も海岸近くの家々も破壊され、ようやく立ち上がろうと矢先、
今度は福島原発の放射能によって、漁に出られなくなってしまいました。
行き場を失った大津の人々は、前向きに次の「新しいこと」を始めました。
それがバトゥ・ノエルです。

漁師さんたち自ら、自分の船にイルミネーションを飾りました。
7隻の希望の船。キラキラとゆらめく海面の輝き。
これが、北茨城の希望となることを祈ります。

お近くの方、ぜひ大津漁港までお越しください。
2011年12月23日〜25日
16:00〜21:00
天心JAZZフェスティバルも同時に開催されます。
3日間、私もHug Japanの一員として会場でお待ちしております。
by monchicamera | 2011-12-24 12:12

大沼 英樹 写真展『それでも咲いていた 千年桜』

仙台在住の大沼英樹さんの写真展が、銀座ニコンサロンで開催されています。

大沼さんは仙台で活躍している売れっこカメラマンです。以前は東北の桜をずっと撮っておられました。2010年には「お伽噺桜」という本も出版されています。

震災後、その桜を再び撮影したのが、この写真展『それでも咲いていた千年桜』です。写真家としてできること、桜という希望を写真で残す事。すばらしいと思います。私は写真集の最後に載っている、夜空で星がきらめている桜が好きです。亡くなった方たちが輝きながらコチラ側にサインしてくれるみたいにも見えるし、桜も私達を見守っててくれる感じがするから。

ニコンのHPには大沼さんの言葉が記されています。
〜「千年後どんな困難にあっても人々がそこから立ち上がることができるように、被災地の桜の記録を残そう」と誓った〜

ぜひ多くの方に見ていただきたいと思います。
とても素晴らしい桜が、あなたのこころをぱっと明るくしてくれるでしょう。
写真集も販売されておりますので、よかったらこちらもどうぞ。

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大沼英樹『それでも咲いていた 千年桜』
銀座ニコンサロン
12/21 (水) ~12/29 (木)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
by monchicamera | 2011-12-21 22:20

女川の小さな漁師浜

女川町は1万人の人口に対してとても広い町です。通常「女川」と呼ぶ所は町の中心部。そこからリアス式の断崖絶壁の道路を南北に進むと小さな漁村が点在しています。代々漁業を営み、銀ザケ、牡蠣、ホタテ、わかめなど養殖業も盛んな集落がいくつかあります。
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今日はリアス式海岸を北に進んだ「指ヶ浜(さしがはま)」という地区に行ってきました。このエリアの世帯はほぼ津波で消滅。現在は仮設住宅20世帯、40人が暮らしています。国道を下って行くと青い海が見えてきます。が、あるはずの家々がない。小さな集落だったはずの場所は更地になり枯れ草が生えているだけ。海を見ると小さな漁船がぽつん、ぽつんと浮かんでいるのが、そこで唯一の「動」なのです。女川の町の中心部とは異なる不思議な空間でした。

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海岸に車を停めると、何人かの漁師さんたちが作業をしていました。その中で、太いロープを編み込んでいるご夫婦に声をかけました。夫婦の息がぴったりで次から次へとロープを絡めていきます。このロープを何に使うのか?漁業と縁遠い私にはさっぱりわがんねっちゃ(笑)聞いてみると「ホヤの種付けをするロープ」だそうです。なるほど、ロープを二重にして太くして、そこにホヤが育って行くのね!「春になるとホヤの花が咲いたみたいに海面が一斉にきれいに輝くんだよ〜」とおじさんが教えてくれました。
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津波のこと、漁業のこと、これからのこと。区長さん夫婦にもお会いし、色んな話を聞かせていただきました。
「ところで、あんだ、どっから来たの?」と聞かれたので、「佐々木写真館の娘です」と答えると、「おら達の結婚写真は、あんだのお父さんに撮ってもらったんだどー」とご夫婦が懐かしそうに教えてくれました。だってお会いしたご夫婦2組ともですよ〜!それを聞いてなんだか誇らしく思いました。うれしかったです。ホヤの花が咲くころにまた来たいです。
by monchicamera | 2011-12-15 00:04 | 311とその後

女川カレープロジェクト

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鎌倉在住の方が『女川カレー』を販売しています。先週末、鎌倉のまちの駅でイベントが行われました。宮城県の物産やカレーライス(500円)も販売。この日は「ココナッツ&トマトカレー」でした。まろやかな香りとトマトの酸味が美味しいカレーでした。販売されているカレー粉のセットですが、一見「難しいのかな?」という雰囲気もありますが、作ってみると意外と簡単です。市販のカレールー並みの手軽さで作れます。炒め物感覚で作ると簡単かもしれませんね。
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『女川カレープロジェクト!』代表の蓮見さんにお話をお聞きしました。
ーーーこのプロジェクトの発端は、女川へカレーの炊き出しでした。カレー粉には血流を良くする成分を足したり、子供でもお年寄りでも食べやすいように辛さを押さえたりと、工夫をしたオリジナルのカレー粉でカレーライスをふるまいました。その際に「被災地に雇用を産み出して、地元の人と一緒に町おこしをしよう」と考え、女川商工会と一緒に動き出しました。 カレーの炊き出しで生まれた交流を 宮城県女川町の産業の自立支援につなげたいですね。

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今週末は、女川町尾浦地区へ行き、尾浦の奥様達と一緒に新しいレシピを考えるそうです。『女川カレー〜尾浦Ver』はどんな味になるのでしょう。楽しみですね。また、このカレー粉が全国へ広まって、『湘南バージョン』みたいな感じで発展したら面白いなぁと思います。応援してます♪

女川カレープロジェクト サイトはこちら
http://onagawacurry.com/
by monchicamera | 2011-12-09 13:11 | 311とその後

北茨城 Bateaux Noël クリスマスイベント開催のお知らせ

あまり報道されない北茨城市ですが、前回お伝えした通り。ここの漁師さんたちは津波被害と原発被害と向き合っています。Hug Japan(私が5月に参加したNYの展覧会のやつです)がサポートし、クリスマスの3日間、「バトゥ・ノエル」というイベントが実現します。
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津波から逃れたのに休漁中である漁船7隻に、漁師が自らイルミネーションで飾り付けし、港を幻想的な空間へと変えるアートパフォーマンスを予定しております。合わせて、港でライブを楽しむ「天心 JAZZ festival」、地元特産物やチャリティ製品を販売する「バトゥ・マルシェ」を開催致します。

美しいイルミネーションと音楽、温かいアンコウ鍋やホットワインを用意して皆様を御待ちしております。当日私も撮影で行きます。多くの方に見ていただきたいと思っております。お時間のある方ぜひお越し下さい。

また、東京からのツアーバスもありますのでご利用ください。
http://www.greenful.jp/tour/

★Bateaux Noël★
期日:2011年12月23(金),24(土),25(日)日
時間:pm4:00〜pm:9:00
場所:茨城県北茨城市大津町2650 大津漁港内

ホームページはFacebook内にあります

地元新聞にも掲載されました。
by monchicamera | 2011-12-06 22:47

支援のあり方

twitter上である事を知りました。「他県の写真館さんが、女川で七五三無料撮影会を今週末行っている」とのことでした。

支援する側は純粋に「被災地の役に立ちたい」と思って来ているし、そういう気持ちはとてもありがたいと思います。

が、私は賛成できません。

その理由を述べます。
  1.地元の商売を横取りしかねない(女川には写真館がもう1軒ある)
  2.無料で行うと地元経済を停滞させてしまう
  3.無料なので被災者の自立にはつながらない(義援金だって支給されているのに!)


私が11/5.6の2日間、女川で七五三の撮影会をして感じた事は、「お客さんにもプライドがある」ということです。いつまでも被災地ではないのです。

だから私は無料ではなく、きちんと撮影代金をいただきました。2カット1万円(衣装、着付付き)という、写真館業界では破格かもしれませんが、今の女川の人たちにとって「ちょっとした贅沢」であり、「お金を払ってサービスを受けたい方が来る」で良いと私は考えました。写真館で撮るということは、平等に配られるべき日用品とは違うんです。震災に関係なく、記念撮影に来る方と来ない方に分かれます。生活必需品ではありませんので、お金に余裕のある人が楽しむ贅沢品で良いと思うんです。それを今回は良心的な価格に設定し、なるべく希望する多くの方が来れるようにと私は考えました。実際には「こんなに安くていいの?」と多めに代金を用意して来たお客さんもいらっしゃいました。

また、美容着付には地元の美容師さんと連携し、きちんとした関係が保てたと思っております。地元の美容師さんを知らない世代のママ達にも、こうした形で紹介できるし、次のステップとしてはこの美容師さんの顧客になることだってありえるんです。こうやって地元の環を繋いで行くのが「支援」の1つだと思うのです。


それを何もかも「持ち込み」で女川に来られたのでは、どうなるでしょうか。その時は良いでしょうけど、長い目で見た時に果たして女川の復興に役立っているのでしょうか。

では、支援する側はどうすればよいのか。
(あくまでも私個人の意見ですが…)
  1.支援する地域の市場調査をする(商店街に挨拶にいくとか)
  2.ボランティアセンターは役所仕事なので当てにしない 
  3.地元の業者と「連携」し「協力」してもらう。
  4.地元業者ができない部分を手助けする存在でいてほしい
  5.メインはお客さんと地元業者であり、外側の人間はメインであってはならない。支援者はあくまでも「サポート役」でしかない。
  6.己の自己満足であってはならない


震災から9ヶ月が経とうとしています。
現実には、まだまだ不自由な部分もありますが、少しずつ被災地の人々は歩み出しています。支援に答えはありません。支援する側もされる側も、みんなが暗中模索ではあると思います。「支援に来るな」と言っているのではありません。もう少し地元の将来を考えていただけると何よりです。

私の友人である、かまぼこやさん『高政』さんが「地買地消 」というテーマで書いておられます。よかったらこちらも読んでいただけると幸いです。

そして自らも被災しながら女川の住民への支援を個人的に続けているご夫婦REAL eYEのブログも紹介させていただきます。
by monchicamera | 2011-12-03 17:59 | 311とその後

北茨城への視察 〜津波と放射能を乗り越えて

さて、帰国して2週間以上経つので、そろそろ国内の話へ戻します。
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もう一ヶ月以上前のことでしたが、11/8(火)に北茨城市を訪れました。Hug Japan主催の『被災地視察サイトビジティングツアー 〜震災後のリデザインを考える』と題されたツアー。茨城県で津波被害のあった場所です。新聞やテレビでも報道されることが少ないので、知らない方も多いと思います。北茨城市は4月にも訪れていますが、漁港は已然としてそのままでした。福島原発の影響があり、12月末まで漁が禁止されております。原発から80km離れた大津漁港。(世界的な基準で)本来ならば避難すべき区域であるのに、住民は避難せずこの土地で暮らしを続けながら、漁業だけがダメになっている地域なのです。1月以降漁が再開されるかどうか、それは放射能の数値次第ですが、その次には風評被害が待っているでしょう。いずれにせよ辛い現実が突き刺さります。

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漁ができないから港の整備も後回しにされています。県も国も予算を出してくれないんです。この地域は地震の揺れもひどかったため、地震で岸壁が写真のように割れて陥没してしまいました。8ヶ月経った今もそのままです。沖にでると、防波堤も灯台もぐにゃっと曲がり沈んだままでした。実際に目にすると愕然とします。津波で6名の方が犠牲になりました。まだ1名が行方不明のままです。

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今回のツアーは、アメリカ スリーマイル島の原発事故の専門家2名(アントニー・バラッタ氏、バーバラ・グレイ氏)、と、ユニバーサルデザインを手がけるバット・ムーア氏と一緒に回りました。ツーの後半にはパネルでディスカッションも儲けられ、たくさんのお話を聞く事ができました。

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前者にははスリーマイルの事故後、「住民達とどのように連携をとり、不安を解消し生活を維持して来たのか」を伺いました。テレビ報道も少なくネットもない時代。住民の情報源は地元新聞とラジオがメインでした。事故はそれほど大きなものではありませんでしたが、住民の不安はなかなか収まらず、彼らは大学教授陣としていくつかの提案をしました。「住民達自らがガイガーカウンターを持って地点ごとに測定する」「測定結果を新聞とラジオで公表する」などです。また、事故後の処理について原発側の方針が打ち出されたところ、住民は専門用語がわかりませんから、彼らのような大学の専門家たちが「どの方法が一番リスクなが低いのか、それによって起こるメリット/デメリット」について住民達がわかるように勉強会を開くなどして、結果的に了承を得るようにしました。住民達がどのように原発と共に暮らしていくのかを選択したわけです。

素人の私が説明するのは難しいのですが、要するに、住民の「漠然とした不安」をきちんとした説明によって「健全な不安」に変えていったのです。今の日本における最大の問題は、政府の言う事は信頼できない、漠然とした不安に脅かされているいうことではないでしょうか。確かに今回の事故は例を見ないほど残酷な結果です。福島原発のこと、そして福島沿岸部の人々が町を捨てなければいけなかったことを思うと、とても胸が苦しくなります。マスコミの連日の報道もどこまで信じて良いのかわからなくなり、ネットで得る情報は多すぎて、しかも素人にはやはりピンと来ないものばかり。スリーマイル島の専門家たちの意見は今後のヒントになるでしょう。
by monchicamera | 2011-12-02 20:16 | 311とその後

フランスの親子

フランスで見つけた親子
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by monchicamera | 2011-12-02 19:38 |

スペインの料理あれこれ その4

引き続き、バルセロナの「サンジョセフ市場(ボケリーア市場)」市場の入口を左に曲がった突き当たりに食堂があります。調理場を囲むようにカウンター式になっており、並べられた食材を指差しながらオーダー。その場で調理してくれて、ワインを飲みながら食事ができます。メニューを知らなくても「これ、あれ」で注文できるから、初めての人でも安心。
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隣りの人は生ハムと「今日の魚」を注文していました。大体がオリーブ油&ガーリックという味付けですが、これがまたスペインらしくて美味しい!

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私が注文したのは、NAVEJASというこの貝。日本では見た事ないよね?味はホタテに似てます。これに白ワインなんて最高!
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つづいて、この野菜。隣りのスペイン人カップルがおかわりしていたので、どれほど美味しいのかなと思って、隣りの皿を指差し「あれと同じのをください」とオーダー。味はふきのとうの苦みのような野菜。隣りのカップルも「最高にうまいんだぜ!」と嬉しそう。訪ねてみると近所にお住まいだそうで、食材を買いに市場へ来たときに、お昼ごはんに必ず寄るんだそうです。まさに市民の台所。お店のご主人も忙しいのに会話に混じっちゃったりして、気軽にこうやって声をかけてくれる感じが心地よい空間でした。
by monchicamera | 2011-12-02 13:35 |