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オススメ写真展 〜稲垣徳文『Habitat』

本日7/7(木)から7/13(水)まで開催中の写真展です。
稲垣徳文 写真展「『Habitat』そこにある暮らし」
新宿御苑近く、ギャラリー「シリウス」で開催しております。
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稲垣さんが旅した色んな国の色んな場面が、美しいトーンでモノクロ印画紙に納められている。「そうそう旅ってこんな感じなんだよ」と思わず頷く写真が多い。

私のお気に入りは、シルクロードの市場の写真。35mmレンズで俯瞰で撮られているが、市場の売り物や、通りを歩く人々、埃が舞う乾いた感じが画面の下を埋め尽くし、写真の中央には土でできた独特の建物が並び異国情緒を醸し出している。そして空は灼熱の太陽が降り注いでいるように熱い。これらの情報量がこの1枚に詰まっている。なのにシンプルなのである。思わず見入ってしまった。こういう非日常世界(シルクロードにとっては日常である)を見たいから、旅に出るんだよなぁ。この写真1枚だけで、私はシルクロードに出かけてみたくなった。もちろんライカを持って…。

稲垣さんは、今月発売の「カメラマガジン15号」(エイ出版)の、私のインタビュー記事を撮影してくださった写真家だ。緑をバックにナチュラルに撮っていただいた。光の感じも好きだ。

稲垣さんの写真の好きな所は、他者に入り込みすぎず、かといって他人すぎない温度。のめり込み過ぎて「いかにも」という方向性でもないし、優しく見守っている稲垣さんの眼差しを感じられるのだ。見ていてその距離感がすごく心地よい(生意気なこと言ってすみません、)

この写真展のDMにもなっている、メキシコのルチャ人形で遊ぶ子供の写真。
「あれ、なんか知っている場所だぞ」と思って、稲垣さんに訪ねてみると、どんどん出て来るメキシコ話!なぜか共通の知り合いがいて、しかもその人がライカ好きになったキッカケは、なんと稲垣さんだった!(けっこう世の中って狭いのね…)久しぶりに「メキシコホテル」が読みたくなって購入しちゃった(この本の写真も稲垣さんだった!)

オススメ写真展 〜稲垣徳文『Habitat』_f0044846_21594910.jpg
どっかに出かけたいなぁ〜という気分の人や、モノクロ写真が好きな人には特にオススメの写真展です。ぜひお出かけ下さい。新宿御苑駅からすぐです。

また、エイ出版から「旅、ときどきライカ」というエッセイ&写真集も出しています。こちらも是非!
by monchicamera | 2011-07-07 22:06
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