今日も朝から散歩。タスコは路地や坂道ばかりなので、散歩すると必ず新しい発見があって楽しい街。白い壁に茶色の瓦屋根。これは町で決められている「外観のきまり」らしい。例えるなら、イタリアのフィレンツェみたいな感じかな。それ以外の色には塗ってはいけないらしい。夜はカンテラ(街灯)に照らされる建物が美しく、石畳にそっと影を落とす。ロマンチックだなぁと思って街を歩くと、野良犬を踏みそうになったり、ビートルに轢かれそうになったりする。
ロストバッケージから早5日め。Mexico Cityに住むDくんから見つかったとの連絡はまだない。

タスコのソカロ(中央広場)にあるサンタプリスカ教会へ行く。外観の彫刻が美しい、この教会。毎年訪れている中で、内部に入って席に着く事は一度もなかった。だがこの日に限って、マリア様に導かれるように祭壇前に着席した。そしてイエス像を眺めているうちに、なんとなく拝んでみたくなった。
----「メキシコに来てから災難ばかりです。細木数子の占いでは『中殺界なので外出するな』と書いてあったにも関わらず、海外旅行に来てしまいました。荷物も戻ってきません。風邪も良くなりません。どうしたらよいでしょう?この私を見守ってくださいますか?」----(かなり真剣な祈り)
教会を出た後、何気なくインターネットカフェへ行き、メールチェック。するとシティに居るサンティアゴ君より連絡が...「君の鞄は見つかったって!たった今メヒカーナ航空に電話したら、そう言ってたよ!今日中にD君のアパートに届けてくれるそうだ。よかったね」と。着信時間は5分前。計算すると、教会で拝んだ直後ということになる。これはまさに奇跡!?